"wedding bell blues"が聴きたくて、ローラ・ニーロの"THE FIRST SONG"を中古で買ってしまった。ローラ・ニーロ、最初の三枚が (さらに言えば最初の二枚が特に) 好きで良く聴いていた。それにしてもこのファースト、買うの何回目だろうか?4回目?5回目? "wedding bell blues"は最も好きな曲のベスト10には入るだろう。曲、歌詞、歌、どれもが素晴らしい。5thディメンションがカバーしてるんだけど、それがまたいいんだよね。アルバムの他の曲もよく出来ていて、ソングライターとしてもう完成している。ただ、歌の凄さを堪能するんだったら、セカンドだろうか?『イーライとなんとか』みたいな邦題がついてたと思う。原題は忘れた。曲調もファーストと全然違って、プログレみたいな展開をする曲が多かったと記憶している。あっ、だめだ、買って聴きたくなってきた。私は、抑揚のある歌い方、奔放なタイム感覚、独特のピッチ、そういうものを持っている歌手が好き。有名どころでは、カレン・カーペンターとか聴き入ってしまいますね。あと、まったく違うけどワンダ・サー。この人たちの歌は普通に聞き流せない。引っかかりがある。だが、なんと言っても最高峰はエリス・レジーナでしょう。昔、私は狂ったように聴いていた。でも本当に好きなのは、ある一時期、1968年度から1970年くらいの短い期間のエリス・レジーナだけで、他の時期の彼女の歌い方には正直惹かれなかった。最初期はぶっきらぼうで繊細さに欠け、後期はオーセンティックで緊張感に欠ける。これが同一人物かと思ったほどである。それくらい歌い方が変わる。しかし先に述べた一時期の彼女は凄まじい。ほとんどアヴァンギャルドである、そのディテールへのこだわりにおいて。一音一音に意味を感じさせる抑揚と、あと「えっ?」と思うようなピッチ。カラフルで融通無碍な音色もすばらしい。特に、スローバラードの曲など、凄すぎて何か出てきそうである (つまり怖い、バラードなのに)。どことなくJ.J.Caleのギターに似てなくもない。とにかく聴いてみてください。今なら安い値段で中古盤が買えます。